古き良き日本企業色の強い化学メーカー。
そんな化学メーカーの開発職として、20代で2回転職をしました。
終身雇用が崩壊し始めているとはいえ、依然として新卒一括採用が基本の日本企業で複数回転職は可能なのか?
実際に20代で転職を2回、しかもは2回目は1年経たずに会社を辞めた私の実体験より「国内企業での複数回転職」についてまとめました。
[note title=”この記事では”]転職活動において転職回数はどれくらい影響があったか、1年経たずに2回目の転職をした経験を通じて感じたことをまとめてみました。[/note]
転職回数2回は多い?
転職回数についてですが、日系企業で20代で2回は多い方だと思います。
私の場合、2回目の転職は1回目の転職よりも苦労しました。
特に日系企業は転職回数が多くなるほど、厳しい目が向けられるのは事実です。
一方で、外資系は転職ウエルカムの企業風土のところは多いです。ただし、当然のことではありますが、今在籍している企業が国内企業である場合「英語で仕事をしたい」「自分のスキルを磨きたい」といった「日本企業ではなく外資系企業でなければならない」理由がないと、外資系の企業への転職も苦戦する可能性があります。
自分のキャリアアップのために転職を前提で仕事をしている、すなわち転職がデフォルトである外国とは違い、日本では終身雇用、1つの企業で働き続けるのがデフォルトであるため、転職はイレギュラーなこととして捉えられるからです。
転職がイレギュラーであるという認識が日本企業はもちろんのこと、日本にある外資系企業も当てはまる場合が多いです。なぜなら、外資系の企業でも最初の書類選考や1字面接は日本的な価値観の人物が評価を行う場合がほとんどだからです。
エンジニアは転職回数の許容範囲が大きい?
エンジニアは最近では転職市場で重宝されており、エンジニアは転職回数の許容範囲が大きい?という意見もあります。
エンジニアにもさまざまな業種がありますからね。
確かにフリーランスといった働き方を選択する人が多い、IT系のエンジニアは転職回数が多い人もたくさんいらっしゃいますし、転職回数にこだわらない企業も多い印象です。
ですが、エンジニアでも私が転職したような、日系大手メーカーのような製造業では、転職回数への許容範囲が大きい、とは必ずしも言えません、旧態依然の企業も多いです。
2回目の転職は不可能?
私の場合、2回目の転職が1回目の転職よりも苦労した原因のひとつには、2回目の転職が1回目の転職の期間がそんなに空いていなかったことが挙げられるとは思います。
でも、転職回数を重ねようが重ねまいが、うまくいく人はうまくいくし、行かない人はいきません。
転職がうまくいく人といかない人の違いはどこにあるのか?
答えは簡単で、なにより大事なのは「なぜもう1回転職するのか?」この問いに対して、企業の方々が納得できる理由があるか?説明できるか?納得させられるか?に尽きます。
日本は1社で勤めあげるのが大前提です。転職はまだまだイレギュラーな事柄です。
そういった価値観なので「短期間でまた転職する」って聞いたら誰だって思いますよね、「そんなころころ仕事を変えるなんて、忍耐力がないの?社会適応力がないの?」と。大丈夫なのこの人?とマイナスの評価から始まってしまいます。
「なぜ転職するの?」この問いに対して、相手が納得できる理由があれば、転職回数は転職することの障害にはなりません。
次の評価ステップである、「能力があるか?」「自社の業務を遂行可能か?」に確認ポイントがうつります。
大事なのは転職理由
こうやって文章にすると、至極当たり前の事ですね。でも、そんなものでした。
私も、2回目の転職を始める前は、転職回数に関していろいろな情報を調べました。
でも、「人によりけり」といった情報がほとんどで、転職を2回以上できるんだかできないんだが、なんだかよくわかりませんでした。
答えはすごくシンプルで、転職回数が多いと転職理由が不明確になりがちなので、転職しにくくなるということです。
要は、転職回数が多い≒転職できないではなく、転職理由が不明確=転職できないということです。
転職回数が多い=転職できない、ではありませんでした。
大事なのは、相手が納得できる転職理由があることです。
転職理由が難しい
とはいえ、転職理由は難しいですね。
日本企業の大半が「人生を会社に捧げる」といった価値観が多いので、外資系企業のように、転職=自身のキャリアアップとは考えてもらえない傾向にはあります。
この辺も、日本企業の方が外資系企業よりも、転職時に転職回数がディスアドバンテージになる部分だと感じます。
転職=自身のキャリアアップといった意識高い系だと、うちの企業でもまた転職するの?みたいな。いじわるですね。
企業側の質問に本音と建て前がありますが、特に転職理由は本音でも伝え方や言葉選びが重要になってきます。
その”うまい伝え方”や企業風土”どういう言葉が企業側の担当者に響くか”といったことを知っているのが、腕利き転職エージェントの担当者です。転職エージェントの担当者って当たりはずれが激しいですね。
転職エージェントとの付き合いかたは「【転職活動=絶対に転職じゃない!】良い条件があったら動く!失敗しない!”1本釣り”的な転職をおすすめする理由」にまとめています。
実は意外と角がたたなくて、無理なく説得力を出せる転職理由は「給与が低い」だったりします。
特に結婚して家庭があれば「家族を支えるために転職を決意しました」が十分に転職理由になり、企業側の人事もすんなり納得してくれます。
注意点としては、家族の話をすると「転職を家族が止めるのではないか」という危惧を与える点です。
「家族にはきちんと転職に理解があること」を面接官に聞かれた時に返答してください。
ちなみに共働きの妻である私の場合、本当に給与が低いのも関わらず「給与が低い」は転職理由としては説得力が少なかった模様です。
「旦那さんの稼ぎがあるでしょ」みたいな。旦那の稼ぎは私のお金ではないでしょうに。
「奨学金の返済があるからかつかつ」なんです、と言っても、昔と今の学費が給与に占める割合が異なるのでピンとはきてもらえず。
男女差を感じた瞬間でした。
まとめ:転職回数が多くなると転職のハードルはあがる…けど転職は可能
転職回数について、実際に2回転職した私が感じたことをまとめました。至極当たり前のことになってしまいました。
転職は新卒と比較すると、人柄重視よりも実力重視ではあります。
ですが、仕事ができるだけでは、転職できない場合もあります。日本では、まだまだ転職はイレギュラーでマイナススタートになってしまうことがあるからです。
数年後、数十年後、日本でも転職前提の働き方に変わってくのでしょうか?
海外の働き方では、個人と企業の立場が同等で「自分のスキルを提供する代わりに賃金という対価を得る」という方式という印象ですが、このままの状態で日本の働き方に転職という選択肢が増えてしまうと「雇ってあげているあいだは労働力を搾取するけど、転職って手段もあるから不要になったら解雇します」といった感じでますます雇用側の都合の良い形になっていきそうですね。
取り急ぎ、日本の労働環境の問題はおいておいても、ビジネスパーソンとしてどこへでも通用するビジネススキルを身に着けていきたいと思います。
自分が転職に失敗してつらい思いをしたからこそ、”上手に” ある意味では多少”ずる賢い”転職活動をおすすめします。
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